きものやまと第二弾!海外進出にも意欲的!?矢嶋社長について徹底調査!

浴衣や振袖などの着物は、日本の伝統的な装いです。
洋服が主流となった現代でも普段着や仕事着として着ている人は多く、他にもお祭りの時、成人式、卒業式、結婚式など特別な日に着ることもあります。
着物専門店の中でも老舗であるきものやまとは、日本人はもちろん、海外の人にも着物を着てもらいたいと海外進出にも意欲的です。
きものやまとの着物を海外の人にも届けたいというのは、現社長の矢嶋孝行氏の強い思いでもあるようです。
そこで今回は、きものやまとの海外に向けた活動や矢嶋社長のことを中心に調査してみました。
きものやまとに関する口コミ評判もご紹介しているので、着物の購入やレンタルを検討している方はぜひ参考にしてください。

きものやまとを運営する株式会社やまととは?

きものやまとは、株式会社やまとが運営するマザーブランドです。
やまとの起源は1917年に遡り、矢嶋孝行氏の曽祖父が東京小石川で開業した「矢嶋呉服店」になります。
1947年に矢嶋孝行氏の祖父である矢嶋榮二氏が「やまと」と社名を定め、東京新宿に株式会社やまとを設立しました。
矢嶋榮二氏は1959年に渡米し、専門店チェーンの構想を練り始めます。
そして、1963年に自社オリジナル商品の開発をスタートさせ、1965年にはきものをポピュラーな文化として広めるために、全国展開を進めていきました。
1977年には着物業界では初となるチェーン店100店舗を突破し、日本各地でどんどん店舗数を増やしていました。
現在は徐々に店舗数が減少しているものの、それでも2021年3月期の時点で99店舗があります。
また、現在はマザーブランドのきものやまと以外に、「KIMONO by NADESHIKO」、「THE TARD」、「Y.&SONS」、「DOUBLE MAISON」の4つのブランド、「YAMATO Tsunagari Project」というプロジェクトを展開して着物の可能性を広げています。
そんなやまとが目指しているのは、振り幅日本一のきもの屋です。
伝統を守りながらも年齢から性別、国籍も問わず、気軽に着物を楽しめる文化の実現に向けて事業を展開しています。

やまとの現社長・矢嶋孝行氏はどんな人?

株式会社やまとの現社長は、4代目の矢嶋孝行氏です。
ここで矢嶋社長がどのような人物なのか、経歴や仕事に対する思いなどをご紹介します。

高校時代~アルバイト時代

矢嶋孝行氏は高校在学中に自動車講義の実業団に所属し、競技に明け暮れる日々を過ごしていました。
ケガをきっかけに引退し、その後は人の役に立ちたいという思いから消防士になります。
5年後に退職し、その後は沖縄でライフガードやホテルの皿洗いなど様々なアルバイトを経験しました。
アルバイト経験の中で見えない部分で色々な人が支えていて、そのおかげで物事が回っているのだと気付きを得ており、この経験は代表の立場になった今でも役立っているようです。

やまと入社~社長就任

2013年に父である矢嶋孝敏氏に請われて、やまとに入社します。
矢嶋孝行氏は後継者候補の取締役として入社しますが、自ら志願して1年間は販売員を務めていました。
経営陣の議論内容とお店の最前線で起きていることを知り、会社が陥っている状況をより深く理解できたそうです。
当時のやまとは経営上の数字は良好なものの、少しずつ下がっている中でなんとか耐えている状況でした。
このままで未来はないと手遅れになると感じ、入社2年に「業務改革室」を立ち上げます。
そこでは短期間で組織を変えることはできず、改革は上手くいきませんでした。
しかし、矢嶋孝行氏は諦めることはなく、事業創造本部長の立場で既存の着物とは異なる事業展開を提案します。
それをきっかけに、新たなニーズを持つブランドが展開スタートします。
矢嶋孝行氏はメンズ着物テーラーをコンセプトにする「Y. & SONS」や「THE YARD」を立ち上げ、さらに「KIMONO by NADESHIKO」のリブランディングを担当しました。
その後もスノーピークなど他ブランドとのコラボレーションにも着手し、やまとの進化に貢献してきました。
2019年4月1日に4代目社長として就任しています。
その際に、「KIMONO DREAM MAKERS」という新たなビジョンを作りました。
ビジョンには、きものを通じてエキサイティングな世の中を創造するという思いが込められています。
新ビジョンの作成と同時に、コーポレートロゴやコーポレートサイトもリニューアルされています。
さらに、やまとのブランドのオリジナル商品が集結するECサイトも開設され、店舗以外での購入が可能になりました。

矢嶋孝行氏のこだわり

やまとは着物をポピュラーな文化にしたいと考え、事業を展開しています。
矢嶋孝行氏も普段から洋装の靴やバッグ、小物に着物を合わせるなど、伝統な装いに留まらず、自由な着こなしを自ら楽しんでいるようです。
また、きものやまとの商品では素材にもこだわっています。
矢嶋孝行氏が就任後、商品に使用する綿の95%以上をオーガニックコットンに変更しました。
そして、商品に使用する素材のほとんどは仲介業者を極力介入させず、直接取引することにこだわっています。
良質な素材を手に入れると同時に、生産者の生活向上にもつながるので、直接取引を大切にしているのです。
日本大震災で大きな被害を受けた福島の縫製業者に仕事を依頼する形で、被災地の復興支援にも力を入れています。

きものやまとは海外進出を積極的に展開

きものやまとは海外進出にも意欲的であり、着物文化は海外にも広まっています。
ここで海外進出の実績や販売事例をご紹介します。

海外とのコミュニケーションを意識したコーポレートロゴ

矢嶋孝行氏が就任した2019年4月にコーポレートロゴが一新されました。
その際、海外とのコミュニケーションにも考慮して英語表記をロゴに追加しています。
コーポレートロゴのデザインからも海外進出への意志の強さを感じられるでしょう。

海外でポップストアを展開

現時点できものやまとの店舗に日本国内のみであり、海外にはありません。
しかし、海外ではポップアップショップを出し、やまとの商品を海外の人々に届けています。
例えば、2016年にはショッピングモールのアトレがマレーシア首都クランプールにて初のポップアップストアを開催し、その際に参加した30以上のブランドにやまともいました。
他にも、2018年にはパリ、2019年にはピッティウオモ(イタリア・フィレンツェの紳士服の見本市)、台湾、台北にてポップアップストアを出店しています。

パリで展示会を開催

2020年1月に、パリ・マレ地区にて「KIMONO EXHIBITION」と称した展示会を開催しました。
開催期間中のマレ地区はメンズファッションウィーク中で、世界中のバイターやメディアが賑わっているタイミングでした。
そんな中、着物に魅力を感じた地元のパリジャンが展示会に大勢訪れてくれたようです。
着物に興味を持って展示会に訪れた人の感想は以下のとおりです。

“私はもともと、日本の文化やファブリックに興味を持っていました。きものやその生地は魅力的だと思います。特に西洋人の服のように“パンツ”“シャツ”“タイ”といった決まりきった感覚がなく、自由なイメージがきものにはあると感じています。

例えば、T-KIMONOのウールモヘアでしたら、ジャケットの替わりに仕事にも着て行ける絶妙さがあります。日本人のバランス感覚は面白いですね。

そもそも、きものは部屋の中で着るイメージだったので外で着られるきものに出会えたことが嬉しいです。日本旅行ではみんなホテルの中できものを着ていたから、実際はそういうものだと思っていました。”
引用元:https://www.kimono-yamato.co.jp/articles/paris-report/

洋服が主流な現在、外国人が着物を着る機会となるのはホテルや旅館で着用する部屋着であるため、外で着るイメージを持っている人は少なくないでしょう。
しかし、やまとの展示会を通じて本来の着物を知ることができ、イメージを変えるきっかけとなったようです。
また、きものの自由さや日本人のバランス感覚の面白さに、おしゃれなパリジャンも魅力に感じているのでしょう。

国境を越えて着物販売

きものやまとはオンラインでのやり取りを通じて、海外在住の方に着物選びのサポートと販売を行った実績があります。
例えば、東京育ちで現在はカルフォルニアに移住する方で、3人の子どものために振袖の購入を希望しました。
子どもの頃、家の近くの商店街にきものやまとの店舗があり、幼いながらも綺麗な着物の憧れを持っていたそうです。
今回は末っ子が高校を卒業するタイミングで、今後会う機会が減ってしまう3姉妹の思い出作りのための記念撮影に振袖を着せたいと思いから、馴染みのあったやまとに相談しました。
Webサイトやメールを通じて、やまとコンシェルジュが密にやり取りを行います。
そこで、それぞれの好みや海外で着ること、振袖の決まりごとなど色々なことを踏まえた上で商品を提案し、素敵な振袖が届けられました。
きものやまとは今後も国境を問わず、着物を着たいという人の思いに応えられるようにサポートし、それぞれに似合う着物を届けたいと考えています。

きものやまとに関する口コミ評判をチェック

きものやまとの商品や対応に関する評判はどうなのでしょうか。
最後にきものやまとに関する口コミ評判をご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

“着物初心者さんや若い方にも入りやすいお店です。
若い子向けのデザイン&価格帯の着物や雑貨から、上級者向けのものやフォーマルなものまで揃えていて、長くお世話になっていますが、いつも行くとワクワクします。お値段も明確なので昔の着物屋さんにありがちな怖い(?)雰囲気は全くありません。
店員さん方も話しやすく色々相談にのってくれます。店員さんと色々コーディネートの話をするのも楽しいです!
着物を着るのはとっても楽しいので気になっているならぜひ覗いて欲しいお店です♪”
引用元:https://goo.gl/maps/AgA3q4XoTQQs9FXA6

きものやまとは若い層をターゲットにした商品から初心者向け、上級者向けなど人を選ばず手に取れる商品が豊富です。
まるで宝箱に囲まれたような、ワクワクした感覚でお店を利用できるという声は多くみられます。
厳格な雰囲気がなく、店員も気さくで話しやすいので、初めての人も安心して着物に関する相談ができる環境が整っていると言えます。

“新しい着物を選ぶ時、手持ちの帯、小物とのコーディネートを丁寧に提案していただけました。
店長さんをはじめ、スタッフの皆さん、着物をほんとに愛していらっしゃるのが伝わります。産地や職人さんとの繋がりを大切にしていらっしゃるご様子で、信頼感がありますね。
着物好きの私は、いつも店長さん、スタッフさんと話しがつきなくなってしまいます。
これからもどうぞよろしくお願いします”
引用元:https://goo.gl/maps/vCFktrCs4dSP3kMEA

スタッフ自体が着物愛に溢れていると感じる人もいます。
自分が持っているものからその人に似合うコーディネートを考えてくれるので、着物コーデで悩む方も安心でしょう。
また、利益重視ではなく、産地や職人とのつながりを大切にしていることに信頼感を感じているようです。

“いつもかわいい品物が沢山あってワクワクして見に行ってしまいます!カジュアルなお着物や小物が見つかります。お店の皆さんも優しくて似合うものをオススメしてくれるし、無理に購入をさせることもありません。着物屋さんは敷居が高い気がしてしまいますが、ここは気軽に行ってみてください。”
引用元:https://goo.gl/maps/YkXNnwkuq6x1h1YX6

きものやまとには可愛い着物も多いので、乙女心をくすぐられるでしょう。
特別な日に身に付けるものだけではなく、普段から使えるカジュアルな着物や小物まで探すことが可能です。
店員からの提案はあるものの、無理に購入を促す勧誘はないようなので、「まずは相談だけでも」という人も安心できます。

まとめ

100年以上も続くきものやまとは、歴代社長の手腕もあって大きく成長していきました。
しかし、一時期は着物文化自体の衰退もあり、業績は好調とはいえギリギリの状態を強いられていた時代もあったようです。
どれをどうにかしなければならないと考え、行動に移したのが現社長の矢嶋孝行氏でした。
矢嶋孝行氏はより幅広い人に着物を着てもらいたいと思い、新ブランドの立ち上げやコラボレーションの実施などに着手してきました。
社長に就任してからも、世界中で着物を着てもらえるように努力を続けています。
海外向けにポップアップストアやイベントの開催を行っており、海外進出への意欲は強いと言えるでしょう。
口コミでもきものやまとの接客から商品に対して、好印象を持つ人は多いことがわかりました。
振袖や浴衣など着物がほしいと思ったら、ぜひ一度店舗に訪れてみてはいかがでしょうか。