顧客満足度の高い家具を提供し続ける株式会社ニトリは創業者の似鳥昭雄氏によって誕生した会社です。
「住まいの豊かさを世界の人々に提供する」というロマンを掲げ、創業当時から今もなお多くの人に愛されています。
今回は、似鳥昭雄氏が作り上げてきたニトリと、自身が著者となっているおすすめの本「ニトリ成功の5原則」についてご紹介します。
株式会社ニトリの会社概要や沿革について
- 会社名 株式会社ニトリ
- 設立 1967年
- 代表者 代表取締役社長 武田 政則
- 資本金 1,000百万円
- 従業員数 3,949人(2019年2月時点)
株式会社ニトリは1967年の12月に似鳥家具店としてスタートして以来、半世紀に亘り顧客の満足度を追究してきました。
1979年にはプライベートブランドづくりを本格化し始め、1980年には日本流通業界初の自動立体倉庫導入により安定供給とコスト削減を可能にし、安くて質の高い商品を世に届けてきました。
2008年に起きたリーマンショック後には1,000品目を値下げするといった顧客思いの戦略が好感を得て、さらに人気は拡大していきます。
「お、ねだん以上。」のフレーズでお馴染みとなり、ニトリは全国へと進出していき、今では知らない人がいないほど、大きな存在となりました。
こうして人気を博してきたニトリは、2016年に創業者である似鳥昭雄氏が社長の座を別の人に譲りました。
しかし、似鳥昭雄氏は代表を退いて数年たった今でもニトリのために会社を支えています。

似鳥昭雄氏のこれまでの歩み
似鳥昭雄氏は、1944年3月5日に樺太で生まれました。
終戦後は、両親と弟、妹と一緒に札幌に住んでいたのですが、貧しい暮らしで苦労が多かったようです。
父親が経営する会社の業績が悪く、母親がヤミ米を売り、生活費を稼いでいたのです。
こうした背景から学校では同級生たちからいじめを受け、成績も悪かったことから両親から怒られることも多かった子ども時代を過ごしていました。
札幌短期大学に進学後、北海学園大学経済学部に編入した似鳥昭雄氏は、会社の経営について多く学んでいきます。
大学卒業後には広告会社に就職しますが、仕事が合わないからとサボることが多く、半年でクビになってしまったのです。
そんな中、住んでいた地域に家具店がないと気付き、23歳という若さで家具店の経営をスタートします。
苦しい経営が続きながらも27歳の時に転機が訪れました。それが、ロサンゼルスで行われた研修セミナーです。
アメリカでは、日本の1/3程の価格で家具が買えることを知った似鳥昭雄氏は、日本でも同じように家具店を経営したいと感じます。
そして、帰国後株式会社ニトリを設立し、顧客目線での商品づくりと経営をしていくことで、1980年代後半には北海道全域に店舗が広がっていったのです。

似鳥昭雄氏の著書「ニトリ成功の5原則」はどんな本?
「ニトリ成功の5原則」は 2016年8月に出版された本です。
似鳥昭雄氏が退任する年に出版された本であり、ニトリがどのような過程で国内最大手の家具店へと成長してきたのかが鮮明に記されています。
タイトルにもある5つの原則「ロマン」「ビジョン」「意欲」「執念」「好奇心」によって成功を掴み、結果的には32期連続の増収増益を実現してきました。
この本を読んだ人は一体どんな感想を抱いたのでしょうか?
ニトリがここまで大きく一般的にも知られるようになるまでの歴史を知る上で参考になる内容になっています。
また、どのような考えで何を大切にして経営をしているかも書かれているので、ビジネスマンでも参考になることがあると感じました。
引用元:Amazon
最初は小さな店から始まったニトリが全国へと羽ばたく大きな会社へと成長したことで驚きと感動を感じた人は多いです。
会社を大きくするための方法がビジネスマンにも参考になるとして評価を得ています。
経営者を目指したい方におすすめの本と言えます。
どこから読み始めても、著者が直接話しかけてきてるように感じられるので、著者の考えがぐいぐい伝わってきます。
普通はこういう本だと、みんながよくわかるように、もしくはわかる人が少しでも多くなるように、常識的な表現を選んで執筆されるものだと思いますが、そういう気づかい無しに思ったことを思った順番に書き並べられています。
そのため飲み屋で隣に座ったおっさんにベラベラ話しかけられているような臨場感があって面白いです。
引用元:Amazon
「ニトリ成功の5原則」は選び抜かれた言葉や書き換えられた言葉ではなく、似鳥昭雄氏自身の言葉と本音で、嘘偽りなく綴られている本です。
難しい言葉はなく読みやすいことが特徴です。
印象的な表現でニトリを成功に収めた秘訣を語っているので多くの人たちが引き込まれています。

株式会社ニトリのこれからの展望
留まることを知らない成長を見せるニトリは2022年に1000店舗の達成と売上高1兆円という目標を立てています。
2032年には3,000店舗を目指し、売上高も3兆円へと大きく進歩させていくビジョンを掲げて事業に取り組んでいるようです。
「住まいの豊かさを世界の人々に提供する。」というロマンを原点にして挑み続けるニトリは、ビジョンの実現を目指すために、これからも創業者である似鳥昭雄氏の言葉や5原則を大事にし、成長していくと予想できます。
顧客に愛される会社を実現するために今後も商品やサービスに期待されています。これからのニトリの活躍に注目してみましょう。
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