岩下和了氏は、岩下食品の代表取締役を務める人物です。
岩下食品は新生姜漬やらっきょう漬などで有名な食品メーカーですが、そんな会社の代表である岩下和了氏はどんな人物なのでしょうか?
今回はおすすめの書籍や岩下和了氏が本から学んだことなどについてもご紹介します。
岩下食品や社長の経歴・人物像などについて詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
岩下和了氏が社長を務める岩下食品とは?
岩下食品は1899年に創業した食品メーカーで、2021年時点で創業122年を迎えました。
本社は栃木県栃木市にあり、酢漬けを中心に漬物の製造販売を行っています。
酢漬け分野では国内トップのシェア率を誇り、アジアを中心に海外でも商品販売を展開しています。
2003年には、のちに「岩下の新生姜ミュージアム」に改称される「岩下資料館」を設立し、運営を始めました。
岩下の新生姜ミュージアムは栃木市本町にあり、入場は無料となっています。
代表商品である「岩下の新生姜」に関する展示とアトラクションを用意しており、子どもから大人まで岩下の食品について楽しく学ぶことが可能です。
施設内ではカフェが併設されているので、自社商品を使ったオリジナルメニューを食べることができます。
また、ショップではオリジナルグッズや限定品、コラボ商品などを販売しており、栃木の人気観光地となっています。
岩下の新生姜ミュージアムを通じて、食育や観光業、地域に貢献している企業です。
岩下和了氏がどんな人物なのか調査
岩下食品の代表取締役は岩下和了氏が務めていますが、どんな人物なのでしょうか?
創業に至った経緯や経歴、人物像などについて調べてみたのでご紹介します。
岩下食品の4代目社長
岩下食品は創業120年以上経過しており、乾物・野菜類の小売りをする八百源が始まりです。
創業者は岩下源次郎氏であり、岩下和了氏は父である岩下邦夫氏の後を継いで2004年に4代目社長を就任しました。
岩下食品はこれまで家族経営で引き継がれていることが分かりました。
最終学歴は慶応義塾大学で、経済学を学び、卒業後は住友銀行で4年間働きます。
その後、岩下食品がCMを打ち出したことをきっかけに、今のうちに入社しないと後で苦労すると感じて、26歳の頃に父の下で働くようになったそうです。
大胆な手を打って事業を盛り上げている
岩下和了氏は次男ですが長男が家業を継がないと宣言したため、自動的に社長という立場が回ってきました。
しかし、岩下和了氏は嫌々引き継いだわけではなく、熱意を持って岩下食品を経営しています。
先代が大胆な手を打てないまま病気で亡くなった後悔から、ユニークなアイデアで事業を展開しています。
新生姜ミュージアムもその1つで、私設美術館としての機能だけではなくイベントステージや先端アーティストによるフリーライブの実施、新生姜ペンライトの販売など行い、そのユニークな発想から年間10万人が来場する施設となりました。
その効果により、岩下食品の商品はますます多くの人に知れ渡り、愛されています。
また、岩下和了氏が運用するTwitterは自由過ぎると話題です。
普段は趣味である音楽関係の投稿が多く、企業アカウントらしくない内容に興味を持つ人は多かったようです。
その一方で、岩下食品に関するツイートに対して丁寧に返事を書き、ファンを大切にする姿勢が好感度を上げ、会社の知名度をより押し上げる結果につながりました。
良い商品を作り続ける姿勢
岩下食品は新生姜ミュージアムのオープン後、3~4年連続で売上規模が2桁の伸びを達成しています。
しかし、それでも過去のピークを超えることを目標に掲げています。
それを実現するためにも、ユニークな発想を取り入れつつも真面目に良い商品を作る姿勢は、親の代から引き継いでいきたいと考えています。
食べてもらう機会を増やしたり、顧客の声にできるだけ多く触れたりしながら、ユーザーに共感する取り組みや商品開発など事業に反映しているようです。
岩下和了氏おすすめの書籍
岩下食品社長の岩下和了氏がおすすめする本は、マキタスポーツ氏の「すべてのJ-POPはパクリである 現代ポップス論考」という作品です。
社長本人のTwitterでも「ビジネス書籍としてもおすすめ」と語っています。
こちらの本はどんな内容なのか、また読者の口コミを見てみましょう。
本の概要
「すべてのJ-POPはパクリである 現代ポップス論考」の内容は、作詞作曲モノマネのネタで注目を浴び、また音楽活動にも勤しむ芸人・マキタスポーツ氏が著作した音楽評論本です。
著者は構造分析を趣味としており、本書では数々のロジックからヒット曲にまつわる謎を解き明かしています。
そして、「すべてのJ-POPはパクリである」という結論の意味について知ることができます。
音楽評論本でありながら、現代社会でのオリジナリティーについても追及しており、現代社会の批評書としても楽しめるでしょう。
「すべてのJ-POPはパクリである 現代ポップス論考」のレビュー
本書をざっくり要約すると、オリジナルの生まれ方とその効果と歴史、を解説しています。
それも著者の観点から他のアーティスト達を比較分析している様は、
対象物を描かず周りの輪郭を描ききって対象物が浮き彫りになったような説得力があります。
オリジナルが生まれるまでの歴史や効果についての著者独自の観点で分析されており、説得力のある内容に面白いと感じる読者は多いようです。
後進の人たちが作ったものが似るのは、先人たちの影響を受けている証拠であり、まっとうな事。
「オリジナリティーを出すんだ!」と意気込むよりも、
「そんなものはもうないし、先人たちの知恵を使って、自分の気持ちや経験をあらわしてみよう」と思う方が、精神的にラクですよ、と一風違った視点を提起してくれる本でした。
パクリというと盗用をイメージしますが、この本では悪い意味で「パクリ」という表現を使っているわけではありません。
マキタスポーツ氏の考え方に基づき、「先人の知恵をリスペクトしたことで生まれたオリジナリティー」という価値観が持てるようになるようです。
まとめ
今回は120年以上続く岩下食品の岩下和了氏についてご紹介しました。
4代目社長の岩下和了氏は、歴代社長の意思や築いてきたものを大切にしつつも、今の時代や消費者のニーズに応えられるよう、ユニークな施策を講じています。
Twitterではファンに返信やいいねをつけるなどしており、親しみを感じられる社長のようです。
また、私設美術館を「新生姜ミュージアム」へと生まれ変わらせ、展示やイベント、オリジナルグッズなど様々な施策を講じることで、会社や商品の知名度・ファンを増やすことに成功しました。
今では地元でも人気の観光スポットとなっており、地元の発展や活発化にも貢献しているようです。
そして、岩下和了氏は「すべてのJ-POPはパクリである 現代ポップス論考」をおすすめの本に挙げていました。
こちらの本はビジネス書籍ではなく音楽評論本ですが、ヒット曲が生まれる理由や現代のオリジナリティーとは何か、著者独自の視点で描かれ、音楽以外でも通じる理論が展開されています。
岩下和了氏はビジネス書籍としてもおすすめと言っているので、ヒットを生み出すオリジナリティーとは何か、この書籍から感じ取ったのではないでしょうか。
音楽好きな方はもちろん、ビジネスの観点から興味がある方は、ぜひ一読してみてください。
Twitterでいつも話題のZOZOTOWN前澤氏のおすすめ本もすごくためになるので、ぜひこちらの記事もご覧ください。
また、同じくTwitterでも人気のメルカリ創業者のおすすめ本はこちらです。