岡部弘は、株式会社デンソーの代表取締役社長などを務めた人物です。
第13代愛知県経営者協会会長や第14代日本棋院理事長も務めています。
今回は、そんな岡部弘の経歴やデンソーの概要、将来の展望などについてご紹介していきましょう。
目次
会社の事業内容
まずは、岡部弘が代表取締役社長を務めていた株式会社デンソーの事業内容について見ていきましょう。
デンソーは、先進的な自動車技術の開発を行っている会社で、システムや製品を提供しています。
世界で初めての製品や技術を提供することで、グローバルな自動車メーカーへと成長してきました。
そんなデンソーは、車に知能を与える電子システムや環境への負荷が少ないサーマル、安全性を高めるための運転支援システム、サービスステーションの設置などを行うことで、満足度の高いサービスを提供しているのです。
今後は、海外進出もより進んでいくのではないかと考えられます。
そのために、海外にもサービスステーションを設置し、サービスの幅を広げていると考えられます。
社長の経歴
続いては、株式会社デンソーの代表取締役社長や会長を歴任した岡部弘の経歴についてご紹介しましょう。
岡部弘は、1937年5月に愛知県刈谷市で生まれました。
1960年に名古屋大学経済学部を卒業し、卒業後は日本電装(現在のデンソー)に入社しています。
総合企画室長などを経験し、1996年~2003年まで代表取締役社長、2004年~2007年まで代表取締役会長などを歴任してきた人物でもあります。
2005年からは、第13代愛知県経営者協会会長を務めていました。
このような経歴を持つ岡部弘は、目的意識の持ち方が重要だと考えています。
目的意識をしっかりと持つことができれば、その思いはいずれ形になると考えているのです。
これは、岡部弘自身の経験や実証研究によって、証明されていることだとも話しています。
これまで、様々な役職を歴任してきた人物なので、それは現実味のある話だと感じられるでしょう。
それだけではなく、会社を成功させるためには、社員との目的意識の共有も重要だと考えています。
どこを目指しているのかを共有することができれば、必然的に共有すべき目標が定まり、それに向けて協力し合えるでしょう。
また、岡部弘は、財団法人経済広報センターの第23回企業広報賞 企業広報経営者賞を受賞しています。
第23回企業広報賞 企業広報経営者賞は、経営者として社会へ発信していく広報活動を率先したことによって、受賞に至ったと言います。
社会的な評価が高い活動に参加することを社員に奨励し、企業の活動を社会に浸透させるための活動にも取り組んできたことが評価されたのです。
企業広報賞を受賞している人は多くいますが、その中の1人に選ばれたことは、岡部弘の活動が社会的にも認められたことを示しています。
つまり、岡部弘は、デンソーの重役を務めただけではなく、社会的に貢献することにも注力していたと言えます。
このようなことから、幅広い活動を地道に取り組み続けた人物だということが分かるでしょう。
デンソーの代表取締役などを務めている中で、個人の幸せが会社の成長につながるとも考えていたことから、企業の活動を社会に浸透させたいと思っていたのではないでしょうか?
非常に素晴らしい経歴を持つ岡部弘は、独自の考え方を持っている人物です。
その考え方があったからこそ、様々な役職を歴任するなどの経歴を歩むことができ、社会的にも認められたのではないかと考えられます。
そんな岡部弘の考え方は、多くの企業に通じるものがあるでしょう。
おすすめする本・『名経営者が、なぜ失敗するのか?』について
ここまでは、デンソーの代表取締役社長などを歴任してきた岡部弘の経歴やデンソーについてご紹介しました。
続いては、岡部弘がおすすめしている『名経営者が、なぜ失敗するのか?』という本についてご紹介します。
この本は、素晴らしい経歴を持つ岡部弘がおすすめする本なので、これから経営者を目指している人や、現在経営者として活躍している人に読んでいただきたい本です。
本の内容について
まずは、『名経営者が、なぜ失敗するのか?』の内容についてご紹介していきます。
この本は、これまでに大きな失敗を犯してしまった経営者を取り上げています。
その中で、経営者が失敗してしまう原因として挙げられることが多い経営者悪党説や無能説は否定しているのです。
それが原因ではなく、経営者だからこその7つの習慣が起因していると言います。
60社以上の失敗のケーススタディをおよそ6年間もかけて研究した結果が詰め込まれているこの本は、経営者なら読んでおきたい本の1冊だと言えるでしょう。
岡部弘がこの本から学んだこと
岡部弘はこの本から、トップである自分自身が暴走しすぎてはいけないことや広報活動の効果的な方法について学んだのではないかと考えられます。
社長自身が会社を支配しようとすると、それはマイナスな方向に進んでしまいます。
それを防ぐためにも、社員の活動を奨励してきたのではないでしょうか?
また、『名経営者が、なぜ失敗するのか?』では失敗の兆候についても紹介しています。
それを把握していたからこそ、成功を収められたと言えるでしょう。
本レビューの紹介と感想
『名経営者が、なぜ失敗するのか?』のレビューには、経営者にフォーカスしているという新しい視点が面白い、教訓を得るためには最適な内容だといったものがあります。
経営者として失敗しないことがもちろん理想的なのですが、大なり小なり失敗は付き物です。
それが怖いからと逃げるのではなく、これまでに失敗をしてしまった人の経験を糧にしていきたいと考える人にとって、魅力を感じられる本だと言えるでしょう。
構成自体も非常に分かりやすい内容になっているため、読みやすい本でもあります。
現在経営者として活躍している人やこれから起業しようと考えている人には、ぜひ目を通していただきたい本の一つです。
ページ数は多くなっていますが、最後まで読むことで学びが多いため、読んで良かったと感じることができるでしょう。
会社の今後の展望
最後に、デンソーの今後の展望について考察していきます。
先進的な自動車技術の開発を行っているデンソーは、トヨタグループの一員としてこれからの事業を展開していく方針を打ち出しました。
トヨタグループと手を組むことで、お互いの強みを相乗効果で高められると考えたのではないでしょうか?
また、これから訪れるだろうモビリティ社会の課題を見据えた開発も行っていることから、より先進的な事業に取り組んでいくことも予想できます。
そのためには、他の企業との協力が必要な部分も出てくるでしょう。
そしてそれは、デンソー自体の成長にもつながっていく大きなポイントになるという見方もできます。
つまり、これから訪れるだろうモビリティ社会こそがデンソーの強みを活かせる部分であり、より性能の高い製品を生み出すための努力をデンソーは続けていくことも想定できるのです。
そんなデンソーの取り組みによって、自動車業界も大きな変化を遂げるでしょう。
車体がどんどん軽くなっていき、今の車とは違う形になっている可能性もあります。
その開発にこれからもデンソーは関わり続け、次世代の車を生み出す研究の心強いサポーターとして注力していくことでしょう。